イエス様は十字架で死に、墓に葬られ、三日の後によみがえり、多くの人々に現れました。そしてイエス様はご自身に起こったことは全て計画通りであったことを聖書から兄弟姉妹達に示し始めました。神様はまだ贖いの使命にあり、神様の統治を世界に告げ知らせる為に彼らを遣わします。
40日間、イエス様はご自身の死と復活はなくてはならないものであったことを彼らに示されました。イエス様の死と復活は、

  • 人間の罪の罰をイエス様ご自身が身代わりとなって受ける為に
  • サタンを滅ぼす為に、
  • 人間を罪の奴隷から贖う為に、
  • 神様の創造を新しくする為になくてはならないものだと。

彼らにとってこれ以上の喜びはありませんでした。彼らは、唯一復活した真の王であるイエス様と共にエルサレムに座り、イエス様は王座を確立し、歴史の終わりを告げようとしていました。彼らが待ち続け、望み、求めていたものが、ようやくここにやってきたのです!

しかし、イエス様はまだ時ではないこと、この物語は終わっていないこと、まだ多くの人々がこの良き知らせを聞く必要があること、そして神の御国、新しい世界はまだ完成されていないことを彼らに伝えました。そして彼らは共に大使として世界に遣わされて行くことを教えられました。


天使たちが何年も前に、イエス様の誕生という良き知らせを告げたように‥‥。

イエス様が御国を告げ知らせ、御国での生活がどのようなものであるかを人々に示したように‥‥。


彼らもまた、真の王なるイエス様の生涯と死と復活の良き知らせを伝えるために遣わされようとしています。これから来る完成される素晴らしい御国の前味を彼らの生活と言葉を通して人々に与えるように遣わされます。そして人々は新しいライフスタイルへと招かれます。


イエス様は、天に昇られる前に、見習いたちに言われました。「私は今去りますが、再び戻ってきます。しかし、わたしはあなた方の内に生きる助け主である聖霊を送ります。この聖霊は、わたしとわたしの御国の良き知らせを伝える使命を果たすために、あなた方を力づけます。そして全ての人々をわたしの見習いとします。」それからイエス様は天に上げられ、父なる神の右の座に着かれました。


イエス様に従う者達(約120人)は、力を受けると約束された聖霊をエルサレムで待ちました。彼らは日々祈り待ちました。ついに10日目、突然、天から、激しい風が吹いてくるような響きが起こり、炎のような分かれた舌が現れて、ひとりひとりの上にとどまりました。彼らはひとつとされ、力が与えられ、使命に生きるように導かれていきました。今まで話したことのない言葉を話す能力が与えられ、イエス様の良き知らせを誰もが聞くことができるように、全ての人々に伝えていきました。

この日は、刈り入れを終え、神様からの恵を覚えるユダヤのお祭りの時期で、多くの人々がエルサレムの町にやって来ていました。激しい風の音を聞いた人々は、何が起こっているのかを急いで見に行きました。聖霊によって力が与えられたペテロたちは、人々が理解できるように点を結び始めました。彼らが待ち望んでいた真の王である救い主はイエス様であること、このイエス様をあなた方が十字架で殺してしまったこと、そしてこの罪のない方が私たちの罪の身代わりとなり十字架で死なれ、私たちを贖って下さったこと、この方が真の救い主であり、解放者であると語りました。彼らはこの良き知らせを信じて、悔い改めなくてはなりませんでした。この日、何千人もの人々がこの真実なストーリーを信じました。

時が経ち、イエス様の見習いたちはエルサレムから遣わされ、そして世界の至る所に広がっていきました。彼らはイエス様こそが唯一真の神であること、そしてこの方のなさった十字架の御業を多くの人々に語りました。そして彼らを通して、遣わされた先々で、この真実なストーリーを共に信じて生きるコミュニティが形成されていきました。このコミュニティは教会と呼ばれ、イエス様を主として従って生きる人々はクリスチャンと呼ばれるようになりました。イエス様に従う人々は、人生のすべてをこの真実なストーリーに沿って方向付けし、互いに愛し合い仕える為に生活を分かち合い、家族となりました。この家族は文化や人種の境界によって定義づけられるものではなく、十字架で血を流し死なれ、復活された救い主イエス様によって定義づけられた家族です。この家族は聖書と互いから学び、世界へ遣わされる大使として歩みました。

イエス様に従った人々の多くは、この真実なストーリーに従って人生を生きた故に追放され、拷問され、殺害されました。それでも救い主が復活した良き知らせは広がり、世界中の人々に自由と赦しをもたらしました。この良き知らせが都市から地方の街々へと広がると、あらゆる階層の人々がこの真実を知るようになりました。その一人が宗教指導者のサウロでした。サウロはイエス様に従う者を殺害するという使命に燃えていましたが、彼は復活したイエス様に出会い、彼の人生は福音の力によって変えられました。そして、現在でも多くの人々に知られる主要な大使の一人となりました。

このようにコミュニティが世界中に広がると、復活したキリストを目撃したイエス様の見習いたちの何人かが、聖霊に導かれてこれらのコミュニティに手紙を書きました。彼らは兄弟姉妹の質問に答え、誤りを正し、イエス様とイエス様の使命に再び忠実に生きるように教えました。そして聖霊の力によって彼らを通して宣教が力強く行われていきました。

コミュニティである教会を通して、神様が継続してご自身の贖いの使命にあることが分かります。コミュニティが良き知らせを伝え、その良き知らせを生活で表すという使命に生きるときに、人々は愛である神様の臨在の中に生きるライフスタイルを実際に見るようになります。そして彼らもイエス様の愛を知り、王なるイエス様を礼拝するようになります。


これが、今日私たちを見出すことのできる物語の一幕です。

考えてみてください。

  1. この章に出てくる教会と、あなたがイメージしていた教会と違うところは何でしたか?
  2. 教会の使命とは何ですか?
  3. 教会はどのようにして「神の国の前味」を世界に与えることができますか?